プリンセス・トヨトミ/万城目学

プリンセス・トヨトミ』著万城目学、読みました。

会計検査院の松平、旭・ゲーンズブール、鳥居の三人は出張で大阪へ向かった。大阪での仕事は多少揉め事はあったものの順調に進んでいた。しかし「社団法人OJO」に対しての検査は出来なかった。約束した時間に行っても、相手は留守であり、連絡も取れなかったのである。OJOの検査が出来ぬまま、大阪での仕事は終わり三人は東京へ帰ることとなったが……。
一方、大阪市空堀中学に通う真田大輔は、その日ある決心をして学校へと向かった。登校途中にある小さな祠に、大輔は手を合わせ最後の願いをした。「強さをください」
そして、五月末日の木曜日。大阪は全停止した。

面白かったです!
映画のCMに影響されて、読みました。映画の方は、綾瀬はるかのおっぱいがゆっさゆっさらしいです。
相変わらず万城目さんは、突拍子もないことを思いつきますね。「大阪国」というものを、どこまでも真面目に語っていていいですね。
豊臣秀吉の時代から親から子へ、子から子へと連綿と紡がれる長い歴史という絆。素敵ですね。そのアホさとすごさ。大阪という土地、歴史、人情があふれる場所だからこその物語。「大阪ならありえそう」なんて思える。京都や奈良とは違った、独特の魅力の土地ですよね。

伏線とかその回収もよかったですね。
大輔パートがちょっとキュンキュンしたり、ハラハラしたりで、よかったですね。似合ってない女装少年とか激しく萌える!
茶子とジャコ屋もかわいい!

「松平さん――あなたは大人になってから、一時間でも、父親と二人だけの空間で話し合ったことがあるか?」

小説内の一節ですけど、全然ないですねー。うーん、いつか父親と話せるような感じになるといいな。

あと、小説を読んでると、すごくお好み焼きとかたこ焼きが食べたくなりました。

プリンセス・トヨトミ (文春文庫)

プリンセス・トヨトミ (文春文庫)