はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話/川口淳一郎

川口淳一郎さんの『はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話』読みました。

あらすじ

「大気再突入で燃え尽きてしまう運命であるにもかかわらず、どうして君は、これほどまでに指令に応えてくれるのか」
小惑星探査機はやぶさ」の生みの親である川口淳一郎教授が、JAXAのホームページに寄せたはやぶさへのメッセージです。2009年11月、すべてのイオンエンジンの寿命がつき、地球帰還を目前に運用停止に追い込まれたのち、奇跡的にエンジンが復活したとき、川口教授は深い愛情と熱い想いをメッセージに込めたのです。本書はプロジェクトをゼロから進めてきた川口教授による、「はやぶさ」のすべてがわかる初めての著書です。


川口教授のはやぶさへの想いがひしひしと伝わってきます。
日本の技術的な面な、NASAに対する対抗心、今後の日本に対する想い。川口教授の静かな熱情がいろいろ描かれていて面白かったです。

サンプルリターン計画という大胆不敵な計画を見事達成させた始めから終わりまで。
いや!まだ終わってないですね。イトカワの微粒子の解析に、『はやぶさ2』の計画もあります。

暗くて希望のないようなニュースが続くなかで、本当に日本の希望の見える明るい出来事です。

なんかまとまりのない感想ですが、すごくいい本でした。是非興味ある方は読んでみてください。

本書の「はじめに」に書かれている川口教授の言葉で終わります。

はやぶさ」のプロジェクトで目指したものは、もちろん技術実証もありますが、次代を担う人材を育成することです。宇宙や科学技術にはまだまだ夢があるんだと示すことで、若い方に希望を与えたい。子どもにもその親にも、宇宙開発や科学技術に少しでも関心を持ってもらいたい。「はやぶさ」で刺激を受けた子どもが、たとえその後、宇宙を目指さなくても、どんなジャンルでもいいので、新しい知的な挑戦を志すようになってくれれば、一技術者として、これほどうれしいことはありません。本書がそのきっかけになれば幸いです。

はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話

はやぶさ、そうまでして君は〜生みの親がはじめて明かすプロジェクト秘話