河童のクゥと夏休み

夏休み前のある日、小学生の帰り道に上原康一は大きな石を拾った。持ち帰って水で洗うと、中から何と河童の子供が!!第一声は「クゥ?!!」。康一はこの河童を「クゥ」と名付ける。クゥは康一たちと同じ言葉を話し、何百年もの間、地中に閉じ込められていたことがわかる。最初は驚いた家族もクゥを受け入れ、クゥのことは秘密にしようと決めるが・・・。

もうなんかすごかったです。泣きました。おっさんのところは反則です。おっさんが走りだしたところからもうやばかったです。

環境問題とかいじめ、マスコミ、流行にすぐ乗っちゃう日本人、動物虐待とかもういろいろ問題提起されていて、すごくリアルに描かれていて軽く凹みます。もうリアルすぎて、主人公さえもただの今時の小学生として描かれています。妹の可愛くなさもリアルだ。
主人公が好きな女の子の前での反応とかすごくかわいいんですけどね。主人公とクゥとの友達か兄弟みたいな感じもいいですね。あんまりべたべたとしないあたりがいいです。
いろいろと問題提起されていますが、主人公とクゥの友情物語がこの映画のすべてで、「俺はクゥ、人間に貰った名前だ!」とクゥが言うところがいいです。

主人公やその家族、女の子、クゥそれぞれの心情やその変化を大切に丁寧に描かれています。非常にいい作品だったと思います。キャラデザにいまいち好きになれませんでしたが、作画も背景も綺麗です。キャラデザさえもう少しよければ…。

原恵一監督はすごいですね。次の原作森絵都の映画「カラフル」も楽しみです。

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